「歯周ポケットが深いと言われたけれど、よくわからない」
「自分で歯周病が進んでいるか確認する方法はないの?」
このように感じている人は多いはずです。
歯周病は“静かに進行する病気”で、40歳以上の約8割が何らかの症状を持つと言われています。
その進行度を示す重要な指標が歯周ポケットです。
本記事では、歯周ポケットの仕組みから、自分で気づくためのチェックポイント、歯科医院での測り方まで徹底的にわかりやすく解説します。
目次
歯周ポケットとは?

歯周ポケットとは、歯と歯ぐきの間のすき間にできる“溝”のことです。
健康な歯ぐきにも1〜2mm程度のすき間がありますが、歯周病が進行すると炎症によって歯ぐきが下がり、溝が深くなっていきます。
深さの目安は次の通りです。
| 歯周ポケットの深さ | 状態 |
| 1〜2mm | 正常な歯ぐき |
| 3〜4mm | 歯肉炎〜軽度歯周病 |
| 5〜6mm | 中等度歯周病 |
| 7mm以上 | 重度歯周病 |
この“深さ”は歯周病の進行度を測る最も重要な指標です。
歯周ポケットが深くなる理由

歯周ポケットが深くなる主な原因は、歯垢(プラーク)や歯石の蓄積によって歯ぐきが炎症を起こすためです。
流れを図式化すると次の通りです。
- 歯垢が溜まる
- 歯ぐきに炎症(赤み・腫れ)が起こる
- 歯ぐきが歯から離れ、すき間ができる
- そのすき間にさらに細菌が溜まる
- ポケットの中で骨が溶け始める
このように、悪循環が進むほど歯周ポケットは深くなり、最終的には歯がグラグラして抜けてしまいます。
自分でできる歯周ポケットのセルフチェック

歯周ポケットは本来、歯科医院で専用の器具(プローブ)を使って測るものです。
しかし、自覚症状からある程度の目安を知ることは可能です。
以下のチェック項目で気になるところがないか確認してみましょう。
歯ぐきの状態チェック
□ 歯ぐきが赤い、腫れている
□ 歯ぐきが下がって歯が長く見える
□ 歯と歯の間にすき間が増えた
□ 歯ぐきを押すと痛む
これらは歯肉炎〜軽度歯周病のサインです。
出血・口臭チェック
□ 歯磨きやフロスで出血する
□ 朝起きたときに口臭が強い
□ 口の中がねばつく
これは、ポケット内で細菌が増えているサインです。
「出血=炎症中」という分かりやすい指標なので要注意。
噛んだとき・歯の動きチェック
□ 硬いものを噛むと痛い
□ 歯が少しグラグラする
□ 前歯のすき間が広がった
ここまで来ている場合、歯周病が中〜重度まで進行している可能性があります。
歯周ポケットが深いと何が起こる?

深い歯周ポケットは、以下のような重大なリスクにつながります。
虫歯になりやすくなる
ポケット内は磨き残しが溜まりやすく、細菌が繁殖するため虫歯リスクが上昇。
歯が揺れる・噛みにくくなる
炎症が続くと歯を支える骨(歯槽骨)が溶け、歯が不安定になります。
口臭が強くなる
深いポケットは“細菌の溜まり場”のため、揮発性硫黄化合物(VSC)が増えます。
最終的に歯を失う
歯周病は日本で歯を失う原因の第1位です。
歯周ポケットが深いほど抜歯リスクは高まります。
歯科医院ではどうやって歯周ポケットを測るのか?

歯周ポケット検査では、プローブ(細いメモリ付き器具)を使って歯ぐきのすき間を測ります。
流れは次の通りです。
- プローブを歯と歯ぐきの境目に軽く挿入
- 6点測定(歯の周囲6か所)
- 深さ・出血の有無・歯石の位置を記録
わずか少しの痛みを感じる人もいますが、基本的には数分で終わる簡単な検査です。
歯周ポケットを浅くするための基本ケア

歯周ポケットは“深くなるだけ”ではなく、治療によって浅く改善することができます。
毎日のセルフケア
歯磨きは“歯ぐきのキワ”を意識する
歯周病はキワから進むため、毛先を45度で当てて磨くのがポイント。
フロス・歯間ブラシを併用
歯ブラシだけでは届かない汚れを除去。
すき間の広い部分は歯間ブラシが効果的。
低刺激の殺菌系マウスウォッシュ
ポケット内の細菌数を減らし、口臭を軽減。
歯科医院での専門ケア
スケーリング
歯石を超音波で除去。
ルートプレーニング
ポケット内部の歯石・汚れを徹底除去。
歯周外科治療
重度の場合、歯ぐきを開いて深部の歯石を除去することもあります。
まとめ:歯周ポケットは“歯の健康を守る指標”

- 歯周ポケットは歯と歯ぐきの間のすき間
- 深いほど歯周病が進行しているサイン
- 自分でも「出血」「口臭」「歯ぐきの変化」から気づける
- 歯科医院での測定が最も正確
- 正しいセルフケアで改善は可能
歯周ポケットは、歯を長く保つための“健康バロメーター”です。
気になる症状がある場合は、早めに歯科医院でのチェックを受けましょう。